第2巻 2005EDITION ファイブスター物語(FSS)感想(ネタバレ注意)

まずは帯の裏面の文章から。

モーターヘッドポストモダン
科学と様式美が生み出したスーパーロボットモーターヘッド」。超人間の騎士ヘッドライナーと、人工生命体の美少女コンピュータ・ファティマをパイロットにして動く究極の芸術 それがモーターヘッドである。
世紀末の伝説の語り部永野護の指先からほとばしり出る硬質の線が、モーターヘッドに生命の火をともす。いよいよモーターヘッドの本質に迫る「ファイブスター物語」待望の第2巻。コーラス王朝が戦火に燃える!

ポストモダンなんだ・・・訳わからん。ガンダムを中心とするリアルロボット系をモダンとしてのポストモダンなのか?おもちゃ産業に蹂躙されたアニメ関連のロボット物に対して批判的であることでのポストモダンなのか?漫画だけでなく設定資料も付属して作品とする態度をポストモダンと呼ぶのか?ポストモダンと言いたいだけなのか?・・・真意は解らず。
本編は加筆修正はそんなに無いです。台詞の修正とかP37のマークの落丁とかあるけど。旧2巻を持っているものやFSSファンにとって重要なのは、80ページ近いオールカラーのスリーブノートです。ファティマ特集っすよ。
以下ネタバレにつき
ついでに念を押して反転。

マインド・コントロールダムゲート・コントロールに名称変更されました。マインド・コントロールじゃ問題があったかな。ダムゲート?検索してもダムの洪水吐ゲートみたいな用語みたい。感情の放出をダムの洪水吐ゲートで制御するみたいにするイメージですかね。
ファティマの本能として「人に危害は加えない」があるって設定も初出かな。スパースのDNAを基に造られたってわりには優しいんだなぁ。あとリチウム・バランス公はロリコンで間違いありませんね。わざわざ14〜15歳の容姿にしなくてもさ。
あとジェスター・ルース王子とザ・ニーブとのエピソード。漫画になる前の脚本の段階を読んでいるみたいで興味深い。永野護はネームの前に脚本を書いているって話がありますもんね。でも〜このエピソードから感じられるルースの印象は若いなぁ。本編で1コマ描かれているがルースはこのとき髭面の壮年な風貌だよね。
ファティマ・ファッションの変貌の章は、永野護の真骨頂ですな。素材の面白さをちゃんと実物で観てみたい欲求にかられます。FSSのコスプレはよく出来ている方が多いんですけど、安い素材を使わざるをえないのかイメージが違うこともしばしば。プラスタだと顕著ですね。
ジ・アトラスはthe S.S.L.でした。id:Kaoru_Aさんの読みがバッチリ*1。これは納得です。ザ・ブライドはバクスチュアルでした・・・うぉぉぉ。全く予想外の方向からの攻撃。でもねよくよく考えてみたら11巻の表紙をちゃんとみなきゃあかんのですよ。2人のファティマが立っている。1人はヒュートランとして、もう1人はラキシスだとばっかし思い込んでいました。不覚。ちゃんと観ようよ俺。BF11って堂々と書いてあんじゃん。なんで表紙に出てるのかとか考えておくべきでした。あ〜このカタルシスがたまらない。FSSで愚にもつかない感想を書いていて色々予想とかしているのはこのように間違えてその後にヒントを見落としてたと解る瞬間がたまらないからかも〜ゾクゾク。
こう新旧入り混じって見比べてみると本当に永野護のキャラクターデザインの変遷が見れておもしろい。とくにリスマティックセルで微細な線まで描かれていて観てて気持ちいいです。オキストロとかラキシスとかね。あとアトロポス オペラ・スーツ2992はオペラ色ってのがいまいちイメージしにくかった俺にとって、嬉しいものでした。
しかし「白ラキ」とか「嫁ラキ」とか言ってるファンってコスプレまわりのファンの人たちとかなのかな?そんなに聞いたことないような気がす。