愛飲酒記:姶良(芋焼酎)

鹿児島県姶良町の白金酒造の芋焼酎です。原材料、さつまいも、米こうじの25度。木樽蒸留かめ仕込み。さつま芋の皮を剥いて仕込んでいます。そしてその仕込み水は水質調査に来た保健所の職員をうならせ、「是非この水で仕込んだ焼酎を飲んでみたい。」とそのまま酒宴となったという逸話を持っているらしいです。
杯に口を近づけると芋の臭さというより芋の香りがたちます。口に含むと口中に香りが広がり鼻に抜けていくまで良い香りが持続します。飲み口はアルコールの匂いがそれほどキツクなく、スルッと入ります。口の中で転がしながら味わうと芋の持つ全ての味が過不足無く味わえて、喉を通り過ぎる時はスパッと切れて残るは水の朗々たる味。清涼感と旨みが同居する稀有な芋焼酎だと思います。肉でも魚でも野菜でも、全てを受け止め、料理の味をふくらませる芋焼酎だと個人的に思います。
都内では鶏匠(西麻布店)などに置いてあると思います。見かけたら是非飲んでみて下さい。
最後に瓶の裏書に書いてある詩を。

♪ あいらはあいら
ひとつひとつ皮をむき、
手造り麹でかめ仕込み。
ポタリ、ポタリと木桶で蒸留、
石組みの蔵でしずかに熟成、
・・・皮をむいたさつま芋は、
あいらに独自の個性をもたらしました。


のむほどに深い、やわらかな旨み、
うるおいのあるシャープなキレ味。


あいらはあいら、無垢なる甘露、
わしにゃこれだけあればよか。